いざ任意整理をしようと決めたものの、今度はどこに依頼したら良いのかわからない・・・
そんなふうに思われると思います。
私の場合は、やはりネットで探しました(「行政書士」という仕事柄、知っている司法書士や弁護士もいますが、知人には知られたくないですよね)。
参考までに行政書士は、任意整理や個人再生、自己破産を業務として行うことはできません。
この記事では、任意整理を司法書士と弁護士、どちらに依頼するのがいいのかについてまとめていますので参考にしてみてください。
任意整理を依頼する場合、司法書士と弁護士にはどんな違いがあるのか?
大きな違いは次の3つです。
取り扱える債務額
司法書士
1件の債権者につき債務額が140万円以下の案件を扱うことができますが、140万円を超える案件は弁護士法(72条「非弁行為の禁止」)によって扱うことができません。
弁護士
債務額に関係なく任意整理を含むあらゆる債務整理を扱うことができます。そのため、1件の債務が140万円を超えるような大きな債務の場合には必然的に弁護士に依頼することになります。
交渉および法的手続きの範囲
司法書士
債権者との交渉を行うことができます。しかし、裁判所における代理権は限られています。「裁判所に提出書類を本人の代理で作成している」という立ち位置。万が一ではありますが、任意整理の手続きにおいて債権者が交渉に応じず裁判になった場合、司法書士だけでは対応できないというケースもありえます。
弁護士
債権者との交渉だけでなく、必要に応じて裁判所での代理人としても機能できます。このため、法的な問題が複雑な場合や裁判が必要な場合は弁護士が必要です。
費用
司法書士の費用は一般的に弁護士に比べて低めです。これは、取り扱える案件の範囲が限られているためです。
弁護士の費用は司法書士よりは高額になる傾向がありますが、より複雑な債務整理や大きな債務額に対応できる能力を持っています。
私がネット上にある任意整理の報酬を司法書士、弁護士それぞれでいくら位なのかを調べてみたところ、下記のことがわかりました。
司法書士:着手金と成功報酬を合わせて1社あたり5万円(税別)
弁護士:着手金上限なし/成功報酬2万円以下
上記はそれぞれ、司法書士会と日弁連によって決められています。
一見すると、弁護士のほうが安そうに見えるかもしれませんが、実際には司法書士のほうが弁護士よりも安く、弁護士のおよそ半分の報酬で済むケースが多いという印象です(もちろん例外もあります)。
実際に私が調査してみたところ、下記のことがわかりました(もちろん「すべて」がそうだというわけではありません)。
【任意整理】
一例)
司法書士:着手金0円 完了時の報酬:22,000円(1社)減額報酬なし
弁護士:着手金22,000円+完了時の報酬:22,000円(1社)+減額報酬11%
よく知られた有名な司法書士事務所(CMバンバン流してるとか)なんかは、下手したら弁護士事務所よりも高いケースも見られます。もちろん、債務整理で大事なのは報酬だけではありません。
確実に減額ができるかどうかが大事ですので報酬だけで比べることはできませんが、正直なところ、任意整理なら司法書士事務所に依頼するのが良いと私は思っています(借金の額にもよります)。
良い事務所の見分け方
では次に、任意整理をしたい場合にどの事務所に依頼したら良いのか? 良い事務所の見分け方について考察してみましょう。
次の点をぜひ検討してみてください。
- 分割払いや後払いに対応してくれる事務所かどうか?
- 法テラスを利用できる事務所かどうか?
まとめ
任意整理を検討する際は、一般的には債務額が1件の債務が140万円以下で比較的単純な案件の場合は司法書士、債務額が大きい場合や複雑な問題が伴う場合は弁護士に依頼するということが多いです。